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運転手がいない車で暴れる子どもたち——Waymo無人タクシーが「動く遊び場」になっている

2026.06.27 配信
運転手がいない車で暴れる子どもたち——Waymo無人タクシーが「動く遊び場」になっている
Image credit: Futurism

サンタモニカの通りを走るWaymoの自動運転タクシーから、10代の若者たちが窓の外に身を乗り出していた。走行中の車から上半身をはみ出させ、笑いながらセルフィーを撮っている。

運転席には誰もいない。止める大人もいない。

8歳の子どもが最前列に

この光景を目撃したRojia Shahsavaniは、最前列に座っていた子どもの年齢を「8〜9歳程度」と証言している。カリフォルニア州でのWaymoの利用規約では、18歳未満の乗客には成人の同伴が必要とされているが、実際にはその確認はほとんど機能していないのが現状だ。

Shahsavaniはすぐにカスタマーサービスに通報したものの、Waymoのタクシーはそのまま走行を続け、やがて視界から消えたという。通報を受けても車両を遠隔で停止させる判断は行われなかったことになる。

「止める人」がいない構造的な問題

従来のタクシーやライドシェアであれば、運転手が車内の異常に気づいて対処できた。未成年だけの乗車を断ることも、危険な行為をやめさせることも、運転手という「人間の目」があるからこそ可能だった。

自動運転タクシーにはその機能がない。カメラやセンサーは車外の障害物を検知するために設計されており、車内で乗客が窓から身を乗り出しているかどうかを判断し、走行を中断する仕組みにはなっていない。

消費者団体Consumer Watchdogの報道官は、「年齢確認の仕組みと、車内の危険な行為を監視するための十分なモニタリング体制が必要だ」と指摘している。

Waymoの回答と、残された問い

Waymo側は声明で「安全が最優先であり、この行為は利用規約に違反している」と述べた。だが利用規約の存在が、実際の危険を防いでいないことは、この事件が証明している。

規約上は「18歳未満は同伴者が必要」でも、乗車時に年齢を確認するゲートがなければ、子どもたちは親のアカウントを使って簡単に乗り込める。そして一度乗ってしまえば、車内で何が起きても対処する人間がいない。

自動運転技術は「事故を減らす」という大義のもとに普及が進んでいるが、想定されていなかったリスクが別の形で顕在化している。走行中の車から身を乗り出す子どもを止められないという事態は、技術的な問題というよりも、「人間の不在」が生み出す空白の話だ。

便利さと引き換えに、誰が乗客の安全を担保するのか。その答えがまだ出ていないまま、無人タクシーは今日も街を走っている。

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