Googleから1通のメールが届いた。件名は「Searchサービスに関する新しいプライバシー設定」。
正直に言って、こういうメールは読まずにスルーする人が大半だろう。でも中身を読むと、けっこうびっくりする。
あなたの検索履歴と写真が「AI学習の材料」になる
Googleが始めたのはこういうことだ。
ユーザーがGoogle検索で調べたことと、画像検索でアップロードした写真を、GoogleのAIを鍛えるための学習データとして使う。今後数ヶ月で全ユーザーに適用される。
「この花の名前は?」と写真をアップした、「この人誰?」と顔写真で検索した——そういう画像がぜんぶ、AIの教材になる可能性がある。自分の顔写真、自宅の写真、子どもの写真をアップしたことがある人は、ちょっと考えてみてほしい。
「一応お知らせしましたよ」の巧みさ
ポイントは、設定を変えなければ自動的にデータが使われるということ。いわゆる「オプトアウト方式」だ。
Googleは「メールで通知した」と言える。設定画面からオフにすることもできる。でも、そのメールに気づかなかった人や、設定画面の場所を知らない人は——つまり大多数の人は——何も変えないまま、データを提供し続けることになる。
これはGoogleだけの話じゃない。Meta(Facebook・Instagram)もX(旧Twitter)もAmazonも、同じようにユーザーのデータをAI学習に使う範囲をじわじわ広げてきた。毎回「お知らせメール」は送られるが、気づく人はほとんどいない。
なぜ「画像」が特にヤバいのか
テキストの検索履歴だけならまだしも、画像が含まれるのが今回の大きな変更点だ。
Googleの画像検索では、「この写真と似た画像を探して」と自分の写真をアップロードする機能がある。自分の顔、家のまわりの風景、持ち物——テキストで「東京 ラーメン」と検索するのとは、情報の濃さがまるで違う。
AI企業にとって、ユーザーがタダで提供してくれる画像データは宝の山。使わない理由がない。問題は、その判断をユーザーの大半が知らないうちに下されていることだ。
いますぐできること
Googleアカウントの設定画面から、AI学習へのデータ提供をオフにすることはできる。ただし、その設定画面にたどり着くのがちょっと面倒だ。「Google 検索履歴 AI学習 オプトアウト」で検索すれば手順が出てくる。
面倒でもやっておく価値はある。なぜなら、一度AIに学習されたデータは「やっぱり取り消して」とは言えないからだ。