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双方の弁護士がAIの「存在しない判例」を提出し、激怒した判事が裁判を中止

双方の弁護士がAIの「存在しない判例」を提出し、激怒した判事が裁判を中止
Image: Futurism

「弁護士がズルをしてバレた。しかも敵味方そろって」

法廷という厳格な場において、前代未聞の事態が発生した。原告側と被告側の双方の弁護士が生成AIを使用し、実在しない架空の情報を提出していたことが発覚し、裁判そのものが中止に追い込まれたのである。

AIに丸投げされた「判例探し」

裁判において、過去の似たようなケースで裁判所がどう判断したかを示す「判例」を引くことは基本中の基本である。

しかし今回の事件では、弁護士たちがその重要な判例調査をAIに「調べといて」と丸投げしていた。その結果、AIがもっともらしく出力してきた判例は、この世に存在しない完全な架空のもの(ハルシネーション)だったのだ。

しかも笑えないことに、原告側の弁護士も被告側の弁護士も、まったく同じミスを犯していた。

これに判事は激怒し、裁判そのものをキャンセル。関与した弁護士たちは全員解雇され、多額の罰金と2年間の法廷への出入り禁止という重い処分が下された。

「言い訳になってない」苦しい弁明

処分を受けた弁護士たちの言い訳も、専門家とは思えないほど酷いものだった。

「AIがウソをつくとは知らなかった」 「私が使ったAIはハルシネーションしない設定になっているはずだった」

当然ながら、判事はこの苦しい弁明を一蹴し、「言い訳になっていない」と切り捨てた。

中学生の言い訳が「法廷」で通用する恐怖

普通の感覚で言えば、これは夏休みのレポートをAIに書かせて提出した結果、教師に「この参考文献は存在しません」と見破られた中学生のような話である。

しかし、それが法律の専門家である弁護士の間で日常的に起きてしまっているというのが、このニュースの本当に恐ろしいところである。

司法という、厳格な正確性と責任が求められるプロセスにまでAIが安易に浸透し、人間の専門家すらもシステムに依存し始めている。AIがもたらす「便利さ」の裏で、社会の根幹を支えるシステムの信頼性が音を立てて崩れようとしている。